代替療法(再生医療・細胞治療)

当病院では「薬剤を使用しての内科的治療」や「手術などの外科的治療」以外に、「再生医療・細胞治療」を取り入れ、動物が本来持っている治癒力を利用して行う治療を取り入れています。

 

当院で可能な再生医療・細胞治療

 

① 免疫細胞を使用する細胞治療(免疫療法:CAT療法、DC-CAT療法)

② 自己・他家の間葉系幹細胞(MSC)を使用する再生療法(ADSC)

 

再生医療、細胞治療は非常に多くの可能性を秘めた最先端の治療法です。動物の体を構成している細胞のうち、種々の病気に対して有益な細胞のみを選択抽出し、体外で人工的に培養・増幅させた上で、再度、体内に投与する治療法です。

病気に対して選択的に行われるこれまでの薬剤投与による治療法と異なり、体が本来持つ修復機能や自己治癒力を利用して治療を行うことが細胞治療の大きな特徴です。

これまで種々の病気に対して、薬剤を使用しての内科的治療、手術などの外科的治療、がんにおいては手術、抗がん剤治療、放射線治療が標準的な治療として行われ、多くの動物たちがその苦しみから逃れることができました。

しかし、近年、その治療のみでは限界が見えてきているのも事実です。特に治癒が難しい自己免疫性疾患、腫瘍性疾患、内分泌性疾患、老齢期に生じる関節炎などは長期の投薬が必要となり、時として副作用を隣り合わせての治療となっているのも事実です。これと比較し、細胞治療では、動物が本来持っている治癒力を利用して行う治療であるため、負担の少ない治療法と考えられています。

また、一度機能を失うと治癒の可能性が極めて低いこれまでの疾患に対して、様々な組織に変化しうる細胞(幹細胞)を取り出し、培養・増幅させ、再度、治療が必要な部位に接種・投与することで、治癒を期待する再生医療が既に応用されはじめています。

これまで培われ確立された治療を動物個々の状況に当てはめ継続することは重要ですが、これまで治らない病気とされてきた疾患にも果敢に挑む姿勢も必要で、既に各研究機関を中心に臨床応用がされはじめています。

当院は、細胞治療、再生医療といった先端医療を、これまでの治療法に加え、更なる動物たちの福祉改善を目的として必要設備を有し、診療を行っています。